この先もずっと一緒に過ごそうね

子どものころから犬と暮らすことが夢だった。
公園で走り回ったり、ベッドで一緒に寝たり、
いつも犬がそばにいる暮らしを想像してワクワクしていた。
だから、何度も何度も親におねだりしたものだ。

ようやく犬と暮らすことになったのは中学生のときだった。
でも、そのころにはもう友達と遊ぶことが楽しかったし、
部活動にも夢中で、なかなか犬と過ごす時間がとれなくなっていた。

中学生から高校生となり、大学生になるとアルバイトも加わって、
忙しさはどんどん増していき、気づけば犬は留守番ばかりだったように思う。
ずいぶんと寂しい思いをさせてしまった。

一緒にお出かけしたり、ボールで遊んだり、誕生日を祝ったり。
犬が主役の日をもっともっと作ってあげればよかったと後悔ばかりが胸をよぎる。
今ではすっかりおじいちゃん犬になってしまったけど、
この先はできる限り一緒に楽しい時間を過ごしたいと思う。

そんな気持ちで愛犬に目を向けると、
「まだそんな歳じゃないぞ！」とばかりに遊びに誘ってくる。
よし、遊ぼうか！
口に咥えてきたお気に入りのボールを投げてやると、
初めてわが家に来たころのように勢いよく走りだす。
そして、得意そうにボールを咥えて戻ってきたので、
思いっきり、褒めてあげると嬉しそうに私の顔をなめはじめた。

犬の愛情表現ほど飼い主の幸福度を満たすものはない。
犬は飼い主を決して裏切らない、最高のパートナーだ。
愛らしい犬の姿を見て、改めて、この先も大切な家族として
見守っていこうと心に誓った。