愛犬と寄り添いながらの寝正月

新しい年が明けた。
カーテンを開けて外を見ると、
大晦日から降り積もった雪で辺り一面銀世界だ。
起き抜けに点けたストーブで部屋が温まってくると、
ようやく愛犬がもそもそと起きだしてきた。
しかも毛布をずるずると引きずりながら・・・。
いくらお正月だからって重役出勤にも程があるし、
そのだらしない姿にはほとほと呆れてしまう。

秋ごろまでは私と同じタイミングで起きて、
「おはよう」と声をかけると尻尾をぶんぶん振りながら
嬉しそうに挨拶を返してくれたけど、今は微かに尻尾が揺れるくらい。
あまりにもそっけない。
ねえねえ、犬ってもっと元気じゃなかった？

それに近ごろは食欲がさらに増しているようで、
冬毛のせいとはいえないくらいふっくらしてきたようだ。
これはやばい、運動させなければ！
早速、「散歩に行こうよ！」と声をかけるも、
一向にストーブの前から動く気配なし。
諦めずに声をかけ続けると、仕方ないなぁという顔を向けてくる。
いやいや、私のためではなくて、キミのためなんだけど！

それでも防寒着を着ると少し気分も上がってきたみたいで、
外に積もった雪の上に自らダイブするほどのはしゃぎよう。
えええー？さっきまでが嘘のように大喜びしている。
まあ、雪まみれになれるのもこの時期ならではの散歩の醍醐味だよね。

さて、楽しいのはわかったけど、
そろそろリードを引く私の手もかじかんできたから、
あったかいわが家に帰ろうよ。
それでぴったり寄り添いながら、寝正月を楽しもう。

愛犬との密度がさらに増すこの季節、
一緒に毛布に包まれながらいい夢が見られるといいな。