猫がいるだけで寒さも癒し

昨年の春、我が家にやってきた子猫。
長かったステイホーム中も
この猫がいたから乗り越えることができた。
すっかり猫との暮らしにも慣れ、
日に日に成長していく猫の姿を愛でていたら
あっという間に季節は冬を迎えていた。

「寒い、寒い」が口癖になりつつあったころ、
また一つ、大きな発見があった。
それは猫がいるだけで冬の寒さも癒しになるということだ。

これまで付かず離れずの距離感を保っていた猫が
寒さが増すたび、私の体に寄り添ってくるようになったのである。
私の腕や足先にふわふわの毛がまとわりつき、なんともこそばゆい。
くすぐったい気持ちを抑え、猫がそばにいる幸せを噛み締めるのが
この冬の日課になった。

今夜も気づけばソファの横に。
そろそろ寝ようかなと立ち上がると率先して寝室へと誘導する。
布団をかぶると、猫も「布団に入れろ」と
冷たい鼻先をぐいぐいと押し付けて潜りこんでくる。

微かな寝息とほんわかと温かい体。
猫という存在を胸元で感じて、ああ、なんて至福の時間だろうと眠りつく。

冬は寒くて嫌だと思っている、そこのあなた。
猫がいるだけで心も体もほかほかとなること間違いなしですよ。

たとえ、すぐに布団から出て行ってしまったとしても。